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「麻疹(はしか)」と「風疹」

副院長です。

大事な話です。

最近、はしか(麻疹)が流行して問題になっています。特に海外渡航で関西方向を利用される方は要注意です。

金沢市でも先日、感染された方の報告がありましたね。


はしかの妊婦さんの感染について心配な方もおられると思いますが、赤ちゃんに先天的な形態異常などは起こしません。流早産のリスクはありますが、これはその他の感染症にも言える事なので、自己防衛による予防しかありません。ただ、やはり妊婦の皆さんは心配ですよね。

 

医師国家試験の頻出項目でTORCH症候群と言われる言葉があります。

妊娠中の感染症には、母体の症状はごく軽いか、もしくは無症状であっても、胎児に重篤な障害を与え、さらに流産を引き起こす恐れのある母子感染があり、その総称を疾患の頭文字からトーチ(TORCH)症候群と呼んでいます。

(1)トキソプラズマ症(Toxoplasmosis)
(2)他の感染症(Other infections:梅毒、B型肝炎、水痘、EBウイルス等)
(3)風疹(Rubella)  
(4)サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus)
(5)単純性ヘルペス(Herpes simple)

その他気をつけるべき感染症はいくつかあります。
りんご病(パルボウイルスによる伝染性紅斑)なども、怖いものです。

麻疹は入っていませんね。

(1)~(5)の内、確実に予防可能なのは(3)の風疹です。
しかも、最も赤ちゃんへの先天性異常のリスクも高い感染症なのです。
それ以外は気を付けていても、なかなか防げないか、感染してもどうにかなる(何らかの対処方法がある)病気ですが、風疹は違います。

風疹の予防はズバリ、妊娠前のワクチン接種です。
これで一安心なのです(ワクチンを打ってもなかなか抗体がつかない場合もありますが…)。

今、妊娠する世代の方々の多くが丁度 1995年の風疹予防接種法の改正により、風疹の予防接種が受けられないブランクが生じました。

昭和54年4月2日~昭和62年10月1日に生まれの人です。

 

その他の感染症も、色々心配だとは思いますが、まず調べるべきは風疹抗体価です。
旦那さんも一緒に調べると更に良いでしょう。

この間、妊娠希望の患者さんが妊娠前の検査として、おたふく(ムンプスウイルス)の抗体価を調べにいらっしゃいましたが、風疹の検査が優先なのを説明させて頂きました。

当院で抗体検査、ワクチン接種可能です。
妊娠希望の方、是非検査をして下さい。抗体がなくワクチン接種となった場合は2カ月の避妊が必要となる事もつけ加えておきます。

しかも補助もでます!

現在はMRワクチンと言って、風疹及び麻疹(はしか)を同時予防できるワクチンが一般的です。

ドラマになった「コウノトリ」でもガッチリ啓蒙してました。
皆さん気軽に外来に来て下さいね。すぐ終わります。

「はしか」はそんなにナーバスになる必要はないですが、風疹との症状の鑑別が難しいので、気になった方は内科や皮膚科を受診してください。当院受診の際は、あらかじめ予約の際にその旨、お伝えください。

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